2017/09/29
紛争解決
紛争の解決は結末から考える
あなたが紛争を解決したいなら。
金を払ってもらいたい、離婚を認めてもらいたい、遺産をこういう風に分けたい。
いろいろなことで、他人との紛争を生みます。
解決のためには、どのように話をすすめていくかが大切ですが、その指針を決めるのは、「結果的にどうなるか」考えることです。
してしまいがちな失敗
してしまいがちな失敗としては、とりあえず、自分の希望や主張をぶつけてしまうことです。
それをすると、相手方に「この人は、自分のことしか考えていない」「話をしても聞いてくれないから、話しても無駄だ」等の偏見を持たれ、話し合いが難しくなります。
まずは、相手方の希望を聞こうというぐらいの余裕を持つことが大切です。
お互いの希望や立場を考えなければ、紛争の解決の道筋は見えてきません。
考えるべきは、結果
この紛争が泥沼になると、どうなるかを考えます。
「最終的に裁判に持ち込むことになる。」
「裁判になると自分では難しいから弁護士費用がかかる」
となると、弁護士費用が30万円かかるなら、相手方に100万円請求しているけど、70万円にまけてあげても損にはならない。
裁判になると、時間がかかることを考えれば、今、30万円まけてあげて、早く払ってもらった方が得だなと結論が導けるわけです。
「他にも裁判になったら、証拠が少なく、勝てるか微妙だから、ここでこちらが、折れて、いくらかでも貰っておいた方がいい」
「この人は、自宅が持ち家だから、支払ってくれなければ、差し押さえができるな」などなど、結論から解決の道筋が見つかることが多いのです。
裁判が、あなたを救ってくれるかを考えよう
人と紛争になった場合、紛争解決手段というのは、実に限られたものです。
いくら、こちらが正しく、こうあるべきだとの結論があるとしても、こちらの正しさが認められ、あるべき結論に持っていく手段があり、それが裁判だと考えておられるとしたら、答えは、NOです。
裁判は、最後の紛争の解決手段ですが、真実や正しさを追求していくものではありません。
時には、嘘の事実が認められ、本来あるべき結論の全く逆の結論がでることもあります。
また、判決に従わない者も多くおり、それに対抗する手段も限られているのが現実です。
「正しいから」といって、こちらの主張ばかりをぶつけ、相手方のことを考えなければ、最悪の結論もあり得ます。
紛争の解決は、結末がどうなるのかをしっかり知って、それを考慮し、解決の道筋を見つけていく必要があるのです。