2025/04/18
施設入所中の叔母様の相続・死後事務手続きを甥御様とともにサポート
ご相談の経緯
甥御様より、「施設に入所している叔母の息子が亡くなったが、叔母は高齢で施設におり、心身ともに手続きを進められる状態ではない」とのご相談をいただきました。
依頼者様の状況と課題
ご依頼者様である叔母様は、施設で車椅子を利用されており、突然の息子様のご逝去に大変気落ちされていました。ご自身で死後事務手続きや相続手続きを行うことは困難な状況でした。
また、頼りにしておられた息子様がいなくなったことにより、依頼者の財産管理やお世話をするかたが不在となり、将来の不安も抱えておられました。
息子様は賃貸住宅にお一人で暮らしており、配偶者やお子様はいらっしゃいませんでした。そのため、お部屋の明け渡しや遺品整理、各種契約の解約など、多岐にわたる手続きが必要でしたが、財産に関する情報はほとんど分からない状態でした。
当事務所のサポート内容
- ご依頼者様へのご説明と安心の提供: まず、叔母様ご本人にお会いし、手続きはすべて当事務所が責任を持って行うこと、今後の生活については甥御様がしっかりとサポートしてくださることをお伝えし、ご安心いただけるよう努めました。
- 相続人調査: 戸籍謄本等を取得し、法的に相続人となる方を確定させ、「法定相続情報一覧図」を作成しました。
- 死後事務手続き:
- 賃貸住宅の退去: 管理会社へ連絡し、甥御様立ち会いのもと室内を確認。遺品整理業者を手配し、電気・ガス・水道の精算、原状回復費用の精算を行い、賃貸借契約を解約しました。
- 各種契約の解約・精算: 室内から発見された資料をもとに、携帯電話会社やクレジットカード会社へ連絡し、解約と未払い料金の精算手続きを行いました。
- 保険手続き: 保険証券や関連書類から保険会社を特定し、契約内容の確認と保険金請求手続きを進めました。
- 行政手続き: 役所にて、健康保険・介護保険の資格喪失手続きや、未受給の高額療養費の請求手続きを行いました。
- 相続手続き: 発見された預金通帳をもとに、各金融機関にて預金の解約・払い戻し手続きを行いました。
成果
上記の手続きをすべて代行することで、煩雑な死後事務手続きと相続手続きを無事に完了させることができました。これにより、ご依頼者様と甥御様の精神的・時間的なご負担を大幅に軽減することができました。
さらに、ご依頼者様の今後の生活への備えとして、甥御様との間で財産管理委任契約、任意後見契約、死後事務委任契約を締結し、併せて公正証書遺言を作成するサポートも行いました。公証人に施設まで出張していただき、すべての手続きを円滑に終えることができました。
今回のサポートにより、相続手続だけでなく、ご依頼者様は頼りにされたいた子供の他界により将来の不安を抱えておられましたが、甥御様も今後の叔母様のサポートに専念できる体制を整えることで、安心して施設での生活を続けられるようになりました。当事務所では、このようにご高齢の方や、ご自身での手続きが難しい方のために、死後事務から相続、さらには将来の備えまで、ワンストップでサポートさせていただいております。
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